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公正証書遺言の証人になれない人を解説!遺言書の基本も含めて紹介!!

公正証書遺言の証人になれない人を解説! 遺言書の基本も含めて紹介!!

公正証書遺言の証人になれない人もいる

「公正証書遺言の証人って、誰でもなれるの?」
「証人になれない人はどのように人物なのか…」
「公正証書遺言の証人に選任について詳しく知りたい!」

上記のような疑問や悩みを抱えている方がいるのではないでしょうか。

公正証書遺言を作成する際に遺言者は、証人に立ち会ってもらわなければなりません。証人を準備する方法は複数あり、遺言者が選ぶこともできます。遺言者は自らの判断で証人を選びますが、注意する点もあります。選んだ人によっては、証人になれない人も存在するのです。遺言者は、証人の対象にならない人を把握しておく必要があるでしょう。

今回は、公正証書遺言の証人になれない人をご紹介します。この記事を最後まで読んだ方は、公正証書遺言の証人を選ぶ際に迷うことがないでしょう。

公正証書遺言とは

公正証書遺言は遺言者本人ではなく、公証人(※1)が作成する遺言のことです。遺言書を作成する際は公証役場(※2)において、「遺言者」・「公証人」・「証人(※3)」が集まります。ただし、遺言書の体調等により、公証人が自宅や病院などに出張することも可能です。(※4)

公正証書遺言の作成日当日、公証人が遺言者から口頭で遺言の内容を伝えてもらいます。公証人は遺言者本人の真意を確認した上で、遺言書を作成しなければなりません。

確認後、公証人が事前に作成した公正証書遺言の原案を遺言者と2名の証人に確認してもらいます。遺言者と証人は原案に内容の変更や訂正の部分がないのか、チェックするのです。(※5)

原案に問題がない場合、遺言者・公証人・証人は署名と押印を行います。(※6)各人の署名と押印を終え、公正証書遺言が完成します。

完成した公正証書遺言は公職役場にて、保管・管理をしてもらうことが可能です。保管期間は20年間と決まっています。ただし、特別な事由がある場合は、その間も保管・管理をしてもらえます。

公正証書遺言は、遺言書の書き方を把握している公証人と2名の証人が立ち会った上で作成されるため、法的に有効かつ効力のあるものになります。(※7)さらに、公証役場にて完成した遺言書を厳重に保管・管理をしてもらえます。

遺言者は公正証書遺言を選択することで、納得かつ安心できる遺言書を作成できるでしょう。

遺言書で子どもの認知や相続人の廃除をしたい人は、遺言執行者を指定する旨を記載してください。(※8)遺言執行者は単独で遺言の内容を執行する人物のため、円滑に各種手続きを進めてくれます。

相続人の負担を減らしたい人や未然にトラブルを防ぎたい人は、遺言執行者を指定することをおすすめします。また、行政書士等の専門家に依頼することも可能です。

(※1)法律の知識や経験を持っている人物です。また、法務大臣が任命します。
(※2)公証人が業務を執行する事務証のことを指します。
(※3)2名の証人が必要です。
(※4)公証人が出張した場合は、基本手数料と出張等にかかる費用がかかります。
(※5)訂正の部分がある場合は、その場で直すこともあります。
(※6)公証人は署名と職印を行います。
(※7)遺言書より効力に強弱があるわけではないです。
(※8)遺言執行者の選任は「遺言者本人」・「第三者」・「家庭裁判所」の3つがあります。

公正証書遺言の証人になれる人

遺言者は公正証書の作成日までに2名の証人を見つけ、当日に立ち会ってもらいます。証人になるためには、特別な資格を持っている必要はありません。

例えば、親交のある叔父や叔母がいる場合、証人を依頼することができます。遺言者は早めに信頼できる人物に相談し、証人を引き受けてもらいましょう。

ただし、公正証書遺言の証人にはなれない人も存在します。下記で詳しく解説します。

公正証書遺言の証人になれない人

公正証書遺言の証人になれない人としては、以下のような人が該当します。

・未成年者
・推定相続人
・推定相続人の配偶者
・推定相続人の直系血族(※1)
・受遺者(※2)
・受遺者の配偶者
・受遺者の直系血族
・公証人の配偶者
・公証人の四親等以内の親族
・書記もしくは使用人

参照:民法974条

法律行為をする場合、未成年者は親等の法定代理人の同意を得らなければなりません。そのため、証人の対象から外れてしまいます。

推定相続人の本人もしくは配偶者と直系血族に関しては利害関係があり、証人になれません。また、受遺者も推定相続人と同様に証人になれないのです。推定相続人や受遺者などの中に信頼できる人物がいたとしても、証人の依頼をできないことを把握しておきましょう。

公証人等は、遺言書の不正を防ぐために対象外になっています。仮に、対象外の人が証人になり作成した公正証書遺言については、無効になってしまいます。

証人を選ぶ際は、上記の人を選任しないように留意してください。遺言者本人が証人を見つけられない場合、別の方法で探しましょう。

証人を探す方法に関しては、下記の項目で解説します。

(※1)直系血族は本人を中心に、直接上下につながる血族のことを指します。対象者としては、「祖父」・「祖母」・「父」・「母」・「子ども」などが該当します。
(※2)受遺者は、遺言により財産を受ける人のことを指します。

公正証書遺言に必要な証人を準備する方法

公正証書遺言を作成する際には、2名の証人を準備しなければなりません。証人を準備する方法としては、以下の3つの方法が挙げられます。

・遺言者本人が探す
・専門家に相談、依頼
・公証人役場に相談、依頼

遺言者本人が証人を探す場合は上記で説明した対象外の人を除いた上で、信頼できる人物に依頼しましょう。依頼する方法としては、「直接会う」・「手紙」・「電話やメール」などが挙げられます。遺言者は自らの体調等を考慮し、連絡しやすい方法で依頼してください。(※1)

その他には、専門家に相談・依頼をする方法があります。専門家に相談・依頼をした場合は証人を探すだけではなく、各所への連絡や書類の収集等などの各種手続きも進めてくれます。遺言者は的確なアドバイスを受けながら、円滑に納得できる遺言書を作成できるでしょう。時間的にゆとりがない人は、手続きにかかる時間や労力を減らせます。

効率的に遺言書を作成したい人は、行政書士等の専門家に依頼してください。(※2)

(※1)公証役場に依頼する場合は、事前に電話やメールで相談することをおすすめします。事前に準備するべき書類等を確認できます。
(※2)ただし、専門家に依頼すると費用がかかるため、事前に確認することをおすすめします。

弊所はご依頼者様を全力でサポートします

弊所は、ご依頼者様に負担をかけないように迅速かつ丁寧なサービスを心がけています。ご依頼者様には印鑑1本を用意していただければ、複雑な手続きが完了できることを目指しています。また、ご依頼者様とヒアリングを行いながら、精神的な負担を軽減できるように努めています。

法律上取り扱えない分野については、各専門家(税理士・弁護士・司法書士)へお繋ぎいたします。弊所では、各事案の相談から解決に至るまで全力でバックアップします。ご相談者様の抱えている問題を一緒に解決しましょう。

遺言に関する悩みや疑問は専門家に相談する

遺言に関する悩みや疑問を抱えている方は、行政書士等の専門家に相談しましょう。専門家は遺言に関する知識や経験を持っており、的確なアドバイスをすることができます。また、各種手続きに必要となる書類等の収集等や証人の手配なども可能です。

例えば、公正証書遺言を作成する場合、専門家に相談することでさまざまなアドバイスを受けられます。また、証人の手配や各所への連絡等をしてもらうことも可能です。ご依頼者様は遺言の手続きに費やす時間や労力を軽減しながら、納得する遺言書を作成できるでしょう。遺言に関することで悩みを抱えている方は、一度弊所へお問い合わせください。

結論

今回の記事では、公正証書遺言の証人になれない人をご紹介しました。公正証書遺言の証人になるためには、特別な資格を保有する必要はありません。

ただし、未成年者や推定相続人などの民法で定められた人物に該当する人は、対象外になります。証人になれない人がいる状態で作成された公正証書遺言は無効になるため、注意しなければなりません。遺言者は自らが証人を準備する際に、対象にならない人を選ばないようにしてください。

弊所は、遺言書の作成に関して柔軟に対応しております。一人で遺言に関する問題を抱えている方は、弊所へご相談ください。

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