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遺産相続の法定相続人とは?相続人の範囲や順位を解説!

2022.05.23
法定相続人とは
遺産相続の法定相続人とは? 相続人の範囲や順位を解説!

法定相続人は民法で定められた人物

「法定相続人って誰なのか…」
「法定相続人の範囲や順位を知りたい!」
「専門家に相談した方の事例を見てみたい!」

上記のような疑問や悩みを抱えている方がいるのではないでしょうか。

法定相続人は相続人に該当する方で、民法でも定められています。被相続人の財産を引き継ぐ場合は法定相続人や相続人を確定した上で、手続きを進めていくことが大事です。その理由は手続きを終えた後に新たな相続人が現れると、再度手続きをやり直さなければならないからです。遺産手続きでは財産だけではなく、相続人の確定も重要になります。

今回は、遺産相続の法定相続人や相続人の範囲や順位を解説します。この記事を最後まで読んだ方は法定相続人について理解が深まり、スムーズに遺産相続を進められるでしょう。

法定相続人とは

法定相続人は、被相続人の財産を引き継ぐことができる民法で定められた相続人のことを指します。
遺産を引き継ぎ受遺者はすべてが法定相続人であるとは限りません。

例えば、遺言書がある場合、法定相続人以外の方が記載されていることがあります。被相続人の意向により、新たに相続人が増えるケースもあり得るでしょう。仮に遺言書がない場合は、民法で定めた法定相続人が相続します。

法定相続人に選ばれた人は被相続人の財産を分割するために遺産分割協議を行い、相続の手続きを進めるようになります。

法定相続人の範囲

法定相続人は、被相続人の配偶者や血族関係(法定血族も含む)にあたる人物が選ばれます。

以下が、法定相続人に該当する方々です。

・被相続人の配偶者
・直系卑属(ちょっけいひぞく)
・直系尊属(ちょっけいそんぞく)
・傍系血族(ぼうけいけつぞく)

ここでは法定相続人の範囲について、項目ごとにご紹介します。

被相続人の配偶者

被相続人の配偶者は、法定相続人に該当します。配偶者は常に法定相続人となり、他の相続人とともに遺産の分配方法や手続きに携わることが多いでしょう。遺産相続での配偶者は法律上で婚姻が認められる方になります。法律上で婚姻と認められない事実婚の方や元配偶者は、配偶者として認められません。

直系卑属(ちょっけいひぞく)

直系卑属は、被相続人の子どもや孫などの人物が該当します。被相続人の孫が、相続人として財産を引き継ぐことを代襲相続と呼びます。直系卑属は、被相続人の直系に該当する方々(子ども・孫・ひ孫)です。相続人の生死によって、財産を引き継ぐ人物が決まってくるでしょう。

直系尊属(ちょっけいそんぞく)

直系尊属は、被相続人の父親・母親や祖父・祖母などの人物が該当します。被相続人の直系にあたり、上の世代の方々が当てはまります。直系尊属の相続順位は直系卑属よりも下がります。相続人の生死によっては、直系尊属が遺産を引き継ぐこともあり得るでしょう。

傍系血族(ぼうけいけつぞく)

傍系血族は、被相続人の兄弟姉妹や甥・姪などが該当します。直系卑属や直系尊属が既に亡くなっている場合は、傍系血族が被相続人の財産を引き継ぎます。

法定相続人の範囲については、別の記事で詳しく解説します。

法定相続人の順位

法定相続人は、上記で説明した方々が当てはまります。また、親族の生死の状況によって選ばれる人物が異なるのです。以下が民法で定められた法定相続人の順位をまとめています。

順位・法定相続人・具体的な人物

・第1順位 直系卑属 被相続者の子どもや孫など
・第2順位 直系尊属 被相続人の父親・母親や祖父・祖母など
・第3順位 傍系血族 被相続人の兄弟姉妹や甥・姪など

法定相続人は親族の生死の状況によって該当する人物が異なるため、事前に確認や調査する必要があります。

法定相続人以外が相続できる方法

法定相続人以外が相続できる方法としては、被相続人が作成した遺言書に指定されたケースが挙げられます。多いのが、生前被相続人と親交のあった人物が相続人に指定されることがあります。

例えば、遺言書に親族以外の人物を記載していると、相続人に該当する可能性があります。ただし、「遺言書に必要事項が記載されない場合」や「法定相続人の遺留分を侵害した場合」の2つのケースでは、無効になる可能性や遺留分の侵害額を請求される可能性もあります。

法定相続人以外の方が相続するためには、有効な遺言書が必要になります。遺産相続の際は遺言書の有無だけではなく、有効な内容なのか確認することが重要です。

法定相続人を含めた相続人を確定させる方法

被相続人の財産を引き継ぐ際は、相続人を確定させる必要があります。法定相続人を含めた相続人を確定させるためには、以下の方法が挙げられます。

・遺言書の有無を確認する
・相続人を調査や確定をする

ここでは、相続人を確定させる2つの方法を解説します。

遺言書の有無を確認する

1つ目の方法は、遺言書の有無を確認することです。なぜなら、遺言書の有無によって相続人や分配の割合が変わってくるからです。

例えば、親族以外の方も含めた財産に関することが記載されている場合、遺言書の内容に従い、相続人や受遺者に分配します。さらに、遺言書の内容によって、遺産相続の手続き方法が変わってきます。遺言書は相続に関する重要な内容が記載されているため、調査してください。

遺言書は主に2つに分かれており、保存方法や調査できる方法が異なります。また、遺言書の有効性にも影響が出ることもあるでしょう。被相続人の相続人にあたる可能性が高い親族は、遺言書の有無を確認してください。

相続人の調査や確定をする

2つ目の方法は、相続人の調査や確定をすることです。相続人を調査する方法として、被相続人の戸籍謄本(生まれてから亡くなるまでの間)を集めます。全ての戸籍謄本を集めることで、相続人に該当する人物が確定できます。

相続人の調査や確定が難しい場合は、専門家に依頼することをおすすめします。必要な情報や書類を集めてくれるため、依頼者の負担を軽減できるでしょう。

弊所で相続に関する相談を受けた事例

遺産相続は、遺言書の調査から遺産分割協議書の作成までさまざまな調査や確定をしなければなりません。一人で全てのことを進めていくには、相当な時間や労力がかかってしまいます。弊所では過去に遺産相続の相談を受けており、依頼者様の悩みや不安を解決してきました。

弊所で相談を受けた事例を以下の順にご紹介します。

・依頼者様、期間、費用
・相談内容

現在、相続に関する悩みや不安を抱えている方は、是非参考にしてください。

※事例に関しては、依頼者様のプライバシーに配慮し、実名を控えております。

依頼者様・期間・費用・その他

今回、紹介する案件の依頼者様・期間・費用・その他について、以下にまとめています。

・依頼者様 60代以上 女性(相続人本人)
・期間 2016年9月~2016年11月(約2カ月)
・費用 32,184円(総額)
・その他 遺言書あり

依頼者様からの具体的な相談内容は、下記でご紹介します。

相談内容

今回の相談内容は相続に関する内容で、「相続関係説明図の作成」の依頼を受けます。依頼者様は親族に対し、相続の詳細について手紙で書き示したいと望んでいました。

弊所では、以下のような流れで手続きを進めました。

・相談開始(2016年9月)
・戸籍等収集(2016年9月~2016年11月)
・相続関係説明図作成(2016年11月)

依頼者様から相談を受けた後、相続関係説明図の作成のために「戸籍」と「戸籍の附票」の収集を開始。相続人が多かったため、必要な書類も増えました。必要な書類を収集し、相続関係説明図を作成して渡すことができました。一連の業務が終わったため、今回の依頼を完了しました。

弊所では、相続関係説明図のみの作成も可能です。相続に関する悩みや不安がある方は、一度弊所に相談してください。

弊所はご依頼者様を全力でサポートします

弊所では、依頼者様に印鑑1本を用意していただければ、遺産相続の手続きが完了できる取り組みを目指しています。依頼者様とヒアリングをしながら、心の負担も軽減できるように努めています。依頼者様に負担をかけないサービスを提供してまいります。

弊所で法律上取り扱えない各分野に関しては、「税理士」・「弁護士」・「司法書士」の専門家にお繋ぎすることが可能です。依頼者様から相談を受けた際は、最後まで全力でバックアップします。

遺産相続に関する悩みや疑問は専門家に相談する

遺産相続の悩みや疑問を抱いている方は、一度専門家に相談してください。専門家は遺産相続人に関する知識や経験を持っているため、問題を解決に導いてくれます。また、依頼者様の状況に合ったサービスを提供できます。

例えば、相続関係説明図を作成する場合、行政書士に依頼すると必要な書類の収集から作成まで一連の作業を行うことが可能です。さらに、自らが作業した場合に費やす相当な時間や労力を省けるでしょう。

依頼者様は専門家に遺産相続の相談をし、日常生活に支障をきたさないようにしましょう。

結論

今回の記事では、遺産相続の法定相続人や相続人の範囲や順位を解説しました。法定相続人には順位があり、該当者の状況によって被相続人の遺産を相続する方が変わってきます。ただし、被相続人の配偶者は相続人に選ばれるため、覚えておきましょう。法定相続人は、民法で定められた人物しか該当しません。

被相続人の財産を引き継ぐ方は、全ての法定相続人と相続人を調査してください。遺産相続に関する悩みや不安がある場合は、お近くの専門家に相談しましょう。

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