長岡行政書士事務所監修

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成年後見に関するよくあるご質問

2020.12.23
成年後見

■任意後見人はいつから仕事をするの?

そもそも任意後見契約は、本人の判断能力が低下した場合に備えて、あらかじめ結選んでおくものですから、本人の判断能力が低下した状態になってから、任意後見人としての仕事が始まります。任意後見受任者(任意後見人の引受人)や親族等が、家庭裁判所に対し、本人の判断能力が低下し、任意後見人としての仕事を開始するために、「任意後見監督人」を選任してほしい旨の申立てをします。そして、家庭裁判所が、任意後見監督人」を選任したとこから、任意後見人としての仕事が始まります。

 

■判断能力はあるが、体が不自由だったり、病気で外に出られなかったりする場合はどうすればいい?

任意後見人の仕事は、あくまでも判断能力が低下し、家庭裁判所で任意後見監督人が選任されたときからはじまります。しかし、実際には、高齢により体が不自由だったり、病気で外に出られなかったりする場合も多く存在します。この場合、上で述べた民法上の委任契約をあらかじめ任意後見契約とセットで締結しておくことで、判断能力が低下する前でも、対応できるようになります。この点、ほぼすべてのケースで委任契約と任意後見契約をセットで交わしています。それは、意外にも判断能力低下前からこれらの事情により困るということが多く、また、皆様がに認知症になるわけでもないことから、どちらでも対応できるようにセットで結んでいるものです。

 

■任意後見契約を解除することはできますか?

出来ますが、それは、任意後見監督前と後で方法が異なります。
・任意後見監督人が選任される前
いつでも解除できます。しかし、言った、言わないになるとまずいので、公証人の認証を受ける必要があります。
・任意後見監督人が選任された後
任意後見監督人が選任された後においては、正当な事由があるときに限り、かつ、家庭裁判所の許可を受けてうえで、解除ことができます。もはやこの状態は、本人の判断能力が低下した後になり、任意後見人が離れることで本人に不利益になることも考えられます。そこで、正当事由と家庭裁判所の許可が必要といえます。

 

■任意後見受任者は複数なれるの?

何人でもなれます。例えば、私の場合、家族と専門職後見人である私がなることもたまにあります。それは、本人との関係性の観点からは、専門職後見人といっても他人であり、日々の療養看護や日常関連取引など、本人が話しやすく、気を使わなくても頼める環境は家族だったりすることもあります。しかし、家族だけでは難しい局面になっては、専門職後見人と連携することで、スムーズに解決することもあり得ます。また、複数いることで、お互いがお互いを監視し、不正防止や円滑な後見事務に寄与することも言えると思います。

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